獣の女医 in アフリカ

家畜の損害賠償問題

以前から私が問題視している、「家畜の損害賠償問題」。保護区の外に出て来たライオンやヒョウによって家畜を襲われたケースに対して支払われる、損害賠償のことです。2005年からマラコンサーバンシー(マサイマラ国立保護区の一部「マラトライアングル」の管理施設)が始めたこのプログラム。保護区の境界線から5キロ四方までのエリアに住んでいて、肉食獣に家畜が襲われたことをレンジャーに証明出来る人だけに(死体を動かさない、肉食獣特有の食い跡や足跡などが残っている場合)支払いが行われます。支払いは月末にあるので、その時期まで自分の家の回りで肉食獣が毒殺されたような形跡で死んだりすれば、損害賠償の支払いは「肉食獣のリベンジをした」ということになり、なくなります。マラコンサーバンシーは、1年間で240件もの損害賠償ケースをかかえ、200万円以上をマサイの家畜主に支払いました。これによってライオンやヒョウなどが保護区の外で毒殺や槍などで殺されることが少なくなり、プログラムは成果を見せていました。

「家畜を殺されたからって、仕返しにライオンやヒョウを毒殺するなんてひどい!」と感じる人が多いかもしれません。「なんで、マサイがライオンを殺さないためにお金を払わないといけないの?」と感じた方。まず、この写真を見て下さい。これは、年間240件の家畜被害の、ほんのちょっとの写真です。自分たちの財産を殺された家畜主が肉食獣に怒りを感じるのは、もっとものこと。だからこそ、野生動物と家畜がお互いうまく共存する方法を考えなくてはいけないのです。

★★★ライオンによる牛の被害★★★LION ATTACK★★★

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★★★ヒョウによる家畜被害★★★LEOPARD ATTACK★★★

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★★★ヒョウによる家畜の虐殺★★★LEOPARD PLAY KILL★★★

ヒョウは、羊やヤギ小屋に侵入した後、食べる数よりも虐殺に走る傾向があり、被害を受けた村は大変な損害を被ることになる。言葉で長々と説明するより、被害にあった村での写真を見てもらえば、その破壊力のすごさが分かると思う。ちなみに、これは単独行動をするヒョウ1匹が、一晩の間に殺した家畜(主に羊とヤギ)の画像です。最後の写真など、一度に18匹のヤギが虐殺されたのに、食べられたのは1匹ぐらいです。家畜はマサイにとって、財産。保護区の肉食獣にこんな被害を被られて損害賠償払われなかったら、肉食獣を毒殺してやると思う家畜主がいるのは不思議ではないでしょう。

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