獣の女医 in アフリカ

4月22日

今日はダゴレティで食肉検査のテストだった(実技と口頭テスト)。うちのグループは、すでに8時半に終わったんだけど、他のグループが終わるのが遅くて、昼ごろまでダゴレティにいた。バスで待っている時に、ひどく残酷なことを見てしまった。大きなオス牛が、締殺場に入るのを拒否したんだけど、その牛はその後、10人ぐらいに棍棒で殴られリンチ状態になっていた。棍棒で目を叩かれ、両目からは出血。そして、牛が座り込むと、鼻の穴に水を無理やり入れられ窒息させようとしたり。10歳ぐらいの子供まで興奮して、棍棒で牛の頭を殴りつけていた。その叩きようったら容赦なくて、見ていて目をそむけたくなるほど。頭蓋骨に当たって、バキ!とか聞こえている。集団リンチ以外の何者でもなく、みんな我を忘れて、牛を殴りつけている。動物虐待という面もあるが、締殺前にあんなボコボコに殴ったりして、肉もアザだらけになっているだろう。締殺場では、動物が傷みを感じる前に殺すというので、スタンガンやカプティブ・ボルト・ピストルなどが使われる。結局、その牛は締殺場の外で、大勢の人に殴られ死んでしまった。大勢の教養も受けたことのない人達が、興奮した上での野蛮な集団リンチ。ケニアのスラムでは、人間も集団リンチされ、その後、死体が路上で焼かれることもある。今日の牛の異常な殺し方を見ていると、人間を殴り殺すのも躊躇しない人間がいるのが、なんとなく分かったような気がする。アフリカで暮らすようになって、野生動物も人間も弱肉強食の世界で生きているのではと思う時があったりする。強いのは結構なことだと思う。でも、もう少し命に対する敬意を持って欲しいなと感じてしまったりする・・・。