8月25日
アニマルシェルター行ったら手術がなかったので、一日中、ロバ獣医のウォルターと一緒に回診をしてました。いやいや、ナイバシャの先の村から、マイマヒューから1時間半も先のド田舎まで、朝から夕方まで回ってきましたよ。埃っぽいの、暑いのなんのって、日射病で頭痛になったよ。ウォルターの働いているドンキー・サンクチュアリーは、基本的には診断と薬がタダ。タダの薬だと分かっているから、「このロバ診てやってくれ〜」、「こっちのロバにも薬やってくれ〜」と、ロバ主からのリクエストはエンドレス・・・。ウォルターが、「こいつらの要求全部聞いてたら、一日中ここから離れられない!」と、各ステーションで大半の治療が終わると、車に飛び乗り、まるで飢えたハイエナから逃げるように、その場を退散!「命に別状ないのだけ残したから、来週来たらまたいるよ」だって。ロバの治療より、殺気立ってタダ治療を要求する農民から逃げる方が、疲れちゃったよ・・・。
大半のロバは、体内寄生虫が問題。印象に残ったのは、一人の不思議なバアちゃんが連れてきた、ガリガリになったロバ。
「ダクタリ(先生)、うちのロバは弱っていて歩けないんです。だから、お隣さんの荷馬車の荷台に乗せてもらって連れてきましたよ」
「虫下しは、ちゃんと定期的にあげていますか?」
「はい、先週の木曜日に買ってきましたから」
ロバは体内寄生虫が多くてガリガリだし、毛並みはボサボサ、おまけに脱腸までしてる。先週虫下しをやっていたなら、一週間たったら少しはマシになっててもいいはずなのに、なんかおかしい・・・。
「どの虫下しをどのぐらいあげましたか?」
「どれぐらいですかって聞かれても、あげてないので分かりませんよ」
「え?!さっき、先週虫下し飲ませたって言ってたじゃないですか。」
「えぇ、買いましたよ、虫下し。先週の木曜日にお店に行きましたから」
「ちょっと待ってください。その先週の木曜日に買った虫下しは、ちゃんとその先週の木曜日に飲ませたんですか?!」(な、なんか、漫才みたいな会話になってきたぞ)
「飲ませていませんよ。でも、私ゃ、ちゃんと先週の木曜日に虫下しを買ったんです」(だぁぁぁぁ〜〜〜〜〜、バアちゃん、やっぱり〜〜〜!!)
「飲ませていないんですかっ?!」
「はい」 (あっさり)
「虫下しを買ったのに、なんで飲ませていないんですか?!」
「虫下しは先週の木曜日に買いました。でも、ロバのダクタリが来るのは今日ですから」(つまり、タダ治療を1週間待ってたらしい。さすが、金の亡者、キクユ族!)
やってくれたぜ、バアちゃん・・・。こりぁ、私の負けだわ・・・。バアちゃんとの会話を思い出して、思わず脱腸した直腸をロバの尻に押し込みながら、笑いがこみ上げてきちゃったよ(お前も変人だ)。