11月27日
いろいろな獣医さんのサイトで読んだことある、「獣医になりたい、でも動物実験(手術を含む)は反対」っていう意見のメールが、ついに私にも来ました。「動物実験には抵抗を感じるので、欧米の代替法があるから日本の大学には行きたくない」のだそうです。う〜ん、私は、その「代替法」とやらこそ抵抗を感じるのですが・・・。そもそも、「代替法」ってなんなわけ?ビデオとかコンピューターのシュミレーションとか模型を使って獣医になるってこと?それが本当なら恐ろしいことだと思う。生きた動物を扱ったこともない人間が、生き物の生命を預かる職につくってことでしょ。そんなこと、ありえない〜!模型なんかで練習したって、本物の動物の手術はうまく出来ないもん。血管の太さとか、臓器がどのようになってるかなんて、固体によって違う。ビデオなんかで見たって、本物の動物で経験することとは比較できない。というか、模型しかいじったことない獣医に、どこの誰が大事なペットの命を預けるのか知りたいです。
極端な話、映画でナイフで人が刺されるのを見ても、実際にナイフが肉に刺さる感覚や骨の硬さはやってみないと分からない。よってバーチャルだけだと手加減とか出来ない。切れた若者が手加減なしで簡単に人殺しなんかしてしまう時間が起こるんだと思う。それと同じで、いくらビデオで見ても、模型で練習しても、本物の血管や臓器や皮膚の感触は自分の手でやってみないと分からないでしょう。獣医なんて職人業です。自分の手でやらんと何も始まらないのでは・・・?なんか、ビデオや模型なんかで自信つけたりしてたら、卒業できたとしても初めて本物の動物を扱った時に失敗して殺してしまったりして、泣きみるのではないかと心配です・・・。
私はアフリカで獣医になったわけで、ほとんど先進国での獣医事情は知りません。発展途上国では、かなり命に対してシビアです。人間でも何年か会ってないとエイズや事故で死んでたりなんて、よくある話。まだまだ犬畜生的な考え方が強いし、先進国ほど動物の命は大切にされていないのが現状。ペットの犬などが死んで泣いていたりすると、かなり変人扱いされます(実際に私もされた)。でもね、それは薄情とかそういうんじゃなくて、死を身近な日常の中の一つと捕らえているからだと思うの。生まれてきたものは、いつか死ぬ。それが動物であり、人間でありね。死は自然なことだと思っているから、先進国の人ほど死に対して弱くない。悲しむけど現実逃避などせず、自然なこととして受け入れていると思う。
今の日本人は、生命自体からかけ離れすぎた生活をしているのではないかな〜と思ったりしてしまいます。動物の命を奪いたくないとか何とか言う前に、命の本当の大切さ、命がどのように次の命とつながっているか知っていますか?何も誰かの死を経験して来いなんて言わないけれども、せめて自分が生きていくことで、動物の命がどう扱われているか知って欲しいと思う。スーパーでしかお肉を見たことがない人は、自分が食べている肉の為にどうやって家畜が死んでゆくかを見ることが必要なのではないですか?平気な顔して「おいしぃ〜」と焼肉を頬張っているアナタ・・・。スタンガンで気絶した牛がゴロゴロ転がってきて、次々首を切られて血が飛び散って・・・。結構エグイよ、締殺場は。そういうのも見れば、命に対する敬意も感じるだろうし、食べ物を無駄にする人もいなくなると思う。そして、「私は生き物の命など奪えません」と言っている人達に言いたい。自分は肉とか食べていたり、動物実験使った化粧品を使っているくせに、牛を殺したり解体したり自分達が見たくないことばかり他の人にやらせないように♪