獣の女医 in アフリカ

1月6日

1週間ぐらい前に不妊手術をしたトラちゃん、コユキ、そして去勢したシノ。コユキとシノは順調に傷口も治っています。シノなんて、もう皮膚が完全にくっついていたので早目に抜糸した。しかし、トラちゃんに問題が・・・。縫合に使ったChromic catgut (クローミック腸線)に反応を起こして縫合した回りがひどく膨れ上がり、おまけに縫合糸を引っ張ったらしく、傷口が開いてしまった。最初の2日は別に問題なく見えたんだけど、3日目からなんか変に傷口の回りが大きく腫れ上がり、触ってみると硬くなってる。感触だと明らかに筋肉組織の上に腫れ物が出来ている。手術後に傷口舐めまくっていたので感染したのかなと思ったが、分泌物もなにもないし、膿瘍ではなさそう。触った感じだと seroma (血清が溜まるもの)じゃないかな〜と思っていたら、昨日、トラちゃんが縫合糸を引っ張った途端にいっぱい血清が出てきた。かなり出たのにまだ触ってみると硬い。なんだろうと思って、友達のインド人獣医のノニーに相談してみた。「たぶん、クローミック腸線に反応したんだと思うわ。猫は結構クローミック腸線に反応するから。明日KSPCA(アニマルシェルター)に持って来て見せてよ」と言われ、今日はKSPCAに行ってきた。ノニーは見た途端、「あ、間違いなく反応してるわよ」。Chromic catgutを取り出して、猫にも反応しにくい Vicryl (合成吸収性縫合糸)に変える必要があると言う。手術中に脂肪のスペースをちゃんと閉じなくてseromaが出来たのか・・・(でも、ちゃんと閉じたんだけどね)とか心配していたら、「時々Chromic catgutに反応する猫っているのよね。アンラッキーだったわね〜」と、私の手術のせいではないらしい。

ということで、トラちゃんは再手術。確かに皮膚の下の脂肪はchromic catgutの回りだけ反応して、縫合糸の回りが硬くなっていた。それを全部取り出して、Vicrylで縫合しなおし。下の筋肉組織は反応してなく、もう縫った場所が治りかけていた。どうやら脂肪だけ反応したらしい。マトレのところでもいつもchromic catgutを使っているのに反応したケースを一度も見たことがないのは何故だ・・・?う〜ん、運が悪かっただけ?しかし、chromic catgutが猫に反応するなんて知らなかった・・・。相談できる臨床17年の友達がいるって心強い。ノニーに一言、「将来的に大型動物ばっかやっていたら手術下手になるから、ちゃんと小動物もキープするようにした方がいいよ」(ぐっ!)。おっしゃる通りです・・・。先輩の重い言葉に、言い返す言葉なしっ!

2度目の手術を受け、麻酔から起きたトラちゃんは超不機嫌。3針だった傷口が、反応した組織を取り除いたので、合計7針の大きな傷口となってしも〜た。ヨロヨロと人の膝に乗ってきて、私が動くと「フギャー!」と叫び声を上げて噛み付こうとするので、動けん・・・。午後はトラちゃんを膝に乗せたままずっと本を読んでたよ。凶暴猫レイちゃんは、マイペース。一人でボールで遊んで、一人で食って、一人でガーガー寝てる。あんま、気にしない性格みたい。しかし、人の手を噛むのと引っかくのはどうにかならんもんかね・・・。かわいい子猫なのに凶暴で触れもしないっすよ。