獣の女医 in アフリカ

10月2日

ケニア人とは感覚が違うって思うことはしょっちゅう。今日も、思いっきり考え方の違いを感じてしまいました。日本からいっぱい犬の本が送られてきて、Mちゃんと一緒に本を読んでいたのね。これが、もう号泣もんなのよ。飼い主が亡くなってその悲しさから黒い犬が白くなってしまったとか。犬好きの私もMちゃんも、思わずグスグス、鼻水ズーズー。そしたら、Mちゃんのオフィスの人たちが、

「なぜ、お前らは泣いているんだっ?!」(オフィスで号泣すんなって?)。

「これは、感動する話なのよ!」と、本の内容を説明しようとするMちゃん。「ねぇ、絶対に分からないから、説明しない方がいいと思うけど」と言ったのだけど、Mちゃんは、「この動物を愛するという心を分からせなきゃダメなんだから!」と譲らない。いや、絶対に無理だって。

「あのね、聞いて。これは飼い主に愛された犬で、飼い主が亡くなった後、この犬は悲しみのすえ黒い毛が白く変わってしまったのよ!」(Mちゃん熱弁)

「・・・・・」 (ケニア人、沈黙)

わっはっはっはっはっはっはっはっ!!!!!(ケニア人、大爆笑)

はぁ〜、絶対に笑うと思った・・・。だって、この国にゃ・・・、畑に入ったからってロバの尻をパンガで切りつける人がいるんだよ。人を噛んだからってこん棒で犬を殴り殺しする人もいるんだよ。機嫌悪いからって憂さ晴らしに猫を縛り付けて海に投げ込む人もいるんだよ。犬の話で泣いている私たちも、犬が悲しくて白くなってしまったのも、彼らにとっちゃかなり受ける話以外の何者でもない。Mちゃんが、「なんで、笑うのぉ〜?!」と文句を言うと、一言。

「ポレ・クァ・ンブゥア・・・(お犬さん、ご愁傷様)」

この一言もムズングの私たちに対してだから言ってくれたようなもので、絶対にケニア人同士じゃ頭おかしいと思われるから言わないセリフでしょう。ちょっと会わないうちに誰かが死んでも「ポレ」(ご愁傷様)で終わるケニア。犬の話で涙するムズングは、彼らの理解の範囲を超えているに違いない。

余談:
映画「タイタニック」の最後の船が沈んでいく場面でも、劇場のケニア人は、みんな大爆笑しておりました。