獣の女医 in アフリカ

ジステンパー・アウトブレーク

去年から続いているマサイマラ国立保護区と隣接したロルゴリアン地区からオルモトニ地区でのジステンパーのアウトブレーク。まだマサイの犬は死に続けています。「犬の為にそんなに高いワクチン代は払えない」というのが、マサイの主張。そして、「全部病気の犬が死んだ後に新しい犬を連れてくればいい」と決めてしまい、ワクチン打ちをしようとする飼い主は皆無。

私が心配なのは、マサイがそういう態度に出ることによって、野生動物の命も危険にさらしてしまうということ。ジステンパーの突然変異型ウィルスによって、過去(94年)に隣国タンザニアのセレンゲティ国立公園では1000頭のライオンが死んでます。ライオンがどのような死に方をするかは、このサイトに痙攣から死に至るまでの映像が載っています。

保護区の境界線からジステンパーが発祥している地区までは、わずか35キロ〜60キロ。咳や体液が触れるだけで感染するジステンパーに感染した犬が、保護区近辺の犬たちに接触するのは、時間の問題です。そして、その犬がライオン、ハイエナ、ジャッカルなどに接触するのも、また時間の問題。またジステンパーウィルスが突然変異してしまった時、先ほどの映像のように死んでいくライオンの姿をマサイマラ見ることになってしまうかもしれません。セレンゲティでライオンが1000頭死んだなら、それより小さいマサイマラではライオンはどうなってしまうのでしょう。まだ保護区近辺の犬たちは、ジステンパーにかかっていません。でも、これも時間の問題だと思います。ジステンパーはウィルス性の病気なので、感染してしまった動物の治療はなく、回復は免疫力に頼るのみ。セレンゲティでは、1000頭のライオンが死んだ後に隣接するマサイの犬のワクチン打ちで、アウトブレークは収まりました。しかし、ジステンパーが保護区に侵入してライオンなどが死に始めてから騒いだのでは、対処が遅すぎると思います。

今、英語のサイトではアメリカ人の読者たちが、保護区と隣接している集落の犬1000頭分のワクチン打ちに必要な費用160万円の寄付集めをしてくれています。しかし、これは、保護区の境目に住む集落のわずか1000頭の犬の費用。ジステンパーの発祥地から保護区までの犬は、3000から5000頭とも言われています。この私の日本語のHPは、毎日500人ほどのアクセスがあります。その一人一人が100ドルを寄付してくれたら、さらに保護区近辺からジステンパーが発祥している地区までワクチンをカバー出来ます。毎日私の日記を読んでくれている読者さんたちにお願いです。マサイマラの肉食獣を守る為のワクチン打ちの寄付集めに協力してください。

日本の寄付口座:
「マサイマラ巡回家畜診療プロジェクト」
三菱東京UFJ銀行 
支店名: 大森支店
普通預金
口座番号: 1299787

郵便振替口座:
「マサイマラ巡回家畜診療プロジェクト」
口座番号 00100−0−667889

クレジットカードの場合は、英語のサイト経由でお願いします(「DONATE」のボタンを押して、「OPEN DONATION」の項目です)。