2月9日
今週のJMMの「マサイマラ・リポート」から引用
先週のJMMの記事で書いた、「クロサイの森の危機」が発行されてから、日本からの署名(日本人で外国に住む方も含めて)がアン・ローズさんの「I will not safari with Somak」の署名サイトに集まっている。「サファリに来ることでクロサイが絶滅してしまうのなら、ケニアなんか行きたくありません!」や「サファリの意味がありません!というコメントを読んだ時には、その思いが分かるだけに私まで心が痛んでしまった。
現在で全世界から「クロサイの森を守って欲しい!」と願う人たちからの署名の数は、2,445にもなっている。そして、署名のコメントを読んでいて、ケニア人が結構いるのには驚いた。今までだとサファリビジネスや環境保護問題は、外国人が訴えるばかりで、ケニア人はあまり興味をしめす人は少なかった。しかし、この5年ほどであろうか、年々多くのケニア人の間で自国の自然や動物を守りたいというスタンスを取る人が増えて来ている。マウの森林破壊など、ケニアの若者の間で熱く口論される時代が来るとは、ちょっと昔までは想像も出来なかったかもしれない。これは、インターネットがケニアの若者の声を世界に届かせることを可能にしたのが、大きいだろう。今までは政治家などがメディアをコントロールし、若者の意見は踏み消されていたのも同様だったが、時代は変わって来ているのだ。他の国にはだいぶ遅れを取ったが、賄賂をばらまいて許可取りをして好き勝手に自然破壊を起こし、その事実を隠し通すことは、ケニアでも出来なくなっているような気がする。
2010年1月18日に出た問題の会社のプレス・リリースのレターや、ナロック州のワーデンのリポートを読むと、実際にマサイマラで働く私としては疑問を感じない訳にはいかない。プレスのレターには、「ロッジ建設サイトにはサイは生息していないことが証明されている」と書かれているが、これは「ロッジ建設が開始して以来、このエリアでクロサイは見られていない」の間違いではないのだろうか?イギリスの新聞「Telegraph」には、「クロサイのモニタリングチームのデータによると、2008年6月にロッジ建設が開始された時点では5頭のクロサイがこのエリアで見られているが、去年の6月と12月のセンサスではクロサイは1頭も発見されていない」と書かれているが、実際のデータを見てみると、事態はもっと深刻である。
マサイマラ全体で40頭のクロサイが生息しているが、そのうち約10頭は私たちのいるマラ・トライアングル(面積510平方キロメートル)に生息している。すなわち、問題の森があるナロック州には、30頭のクロサイが生息していることになる。そして、2006年2月には、この森でカウントされたクロサイの数はナロック内のクロサイの40%にも当たる12頭がカウントされているのだ。その数はロッジ建設が開始された2008年6月には4頭にまで減ってしまい、同年7月と8月には3頭しかカウントされていない。2009年に入ると、1月に2頭、2月に1頭カウントされていて、その後7月に1頭カウントされるまでは、3月から6月の期間は森からクロサイの姿は消えている。そして、2009年7月の1頭が最後に、現在までこの森でクロサイの姿は見られていない。「クロサイの森を破壊するな」とバッシングを受ける以前は、ロッジの名前は「ASHNIL EMUNY MARA CAMP」と宣伝されていた。「EMUNY」は、マサイ語で「サイ」という意味である。クロサイが生息していないと言い切るのなら、なぜロッジの名前に「サイ」が入っていたのか・・・?
プレス・レターに書いてある「ワーデンのリポートではロッジ建設はマサイマラの自然に悪い影響を及ぼさないと証明されている」というポイントも、リポートで書かれている2008年のナロック州の保護区内のベッド数のデータを見て驚いてしまった(ロッジの数では実際の宿泊数が分からないので、「Bed Capacity」(ベット数)を元に問題を指摘したいと思う)。リポートでは、マサイマラ全体のベット数は、「3,248」で、ナロック州の保護区内のベット数は「570」とされている。この数を元に「ロッジが建設されることでマサイマラの自然に悪影響は及ばない」という議論付けがされているが、これはマサイマラの現状を知らない人を混乱させる物の書き方である。
2009年のデータによると、マサイマラ全体のベッド数は「3,473」。そのうち、ナロック州の保護区内のベッド数は「1,151」である(どこから570が出て来たのかは分からない)。そして、忘れていけないのが、保護区の外にあるが「保護区内」でゲームドライブするロッジのベッド数である。リポートでは、「Siana Springs Masai Mara Conservancy」、「Majimoto Group Ranch」、「Olkinyei Conservancy」、「Olderkesi」などと細かくベット数をエリアごとに個別に書かれているが、これらの宿泊客はすべて保護区内でサファリカーを走らせることになるのである。このように外に建っているが、サファリで保護区を使用しているロッジのベッド数は、さらに「1,018」もある。したがって、ナロック州の保護区を利用する観光客のベッド数は、「2,169」もあることになるのである。決して「もっとロッジ施設が必要」という数ではないだろう。
平均宿泊%を元に計算すると、ナロック州の保護区は公園費を年間
1,535,663,588シリング(20、475,514米ドル(約1、832、 558、548円)を観光客から得ていることになる。去年このナロック州の保護区の公園費を集めていた会社は、この問題の会社であることは、あまりケニア以外では知られていない事実である。公園費を集めていたツアー会社が、裁判所のストップが出ているのにも限らずロッジ建設を続けている・・・。この事実に何かふに落ちないのは私だけなのか?先月までは「2010年2月1日にオープン予定」とHPで宣伝されていたが、今日同じHPを見ていると「2010年3月末にオープン予定」と変更されていた。一人の観光客であるアン・ローズさんの熱い思いで始まった運動が、なんらかの影響を与えていることを祈る。
まだアン・ローズさんの「クロサイの森を守る運動」に署名していない方がいたら、一人でも多く彼女を応援して下さい!
(匿名希望でも署名出来ます)

あすかさんの野生動物写真コレクション♪
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★日本からマラコンサーバンシーに寄せられた募金額★
* 2009年5月29日現在の延べ寄付金額
・・・・・ 14,418,854円
* 目標金額(約半年間の活動資金)
・・・・・15,000,000円
* 皆様のご協力のお陰で目標金額達成に近づけていることに、とても感謝しております!
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マサイマラのクロサイを救おう!(アン・ローズさんの署名運動)
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